☆「あいつ、ポンコツなんだけど可愛いんだよね(笑)」
この前、職場の上司が、最近入った新卒についてこんなことを言ってた。
「〇〇が可愛いんだよね」
「息子見てるみたいでさ」
そして、
「ポンコツなんだけど、なんか純粋で(笑)」
と。
それを聞いて、
「あー、なんか分からんでもない(笑)」
って思ってね。
仕事ができる。
気が利く。
優秀。
だから可愛い。
まあ分かる。
でも人間って、ときどき、
「ポンコツなんだけど、なんか可愛い」
っていう謎の感情を持つことがある(笑)。
後輩。
部下。
子ども。
弟や妹。
あるいは友人。
何回言っても間違える。
要領が悪い。
ちょっと抜けてる。
「もう、しゃーねぇなぁ(笑)」
なんて言いながら、なぜか嫌いになれない。
あれって、なんなんやろね?
さて、今日もまっつんスタイル(笑)。
☆
☆普通に考えたら、優秀な方がいいはず(笑)
仕事だけで考えれば、答えは簡単。
一回教えたら覚える。
ミスしない。
仕事が早い。
気が利く。
指示しなくても動ける。
当然、そんな後輩の方が助かる。
逆にポンコツは?
忘れる。
間違える。
遅い。
何回も聞く。
手がかかる。
イライラさせられる(笑)。
能力評価だけなら、
優秀な人の方が上。
まあこれは普通。
なのに人間の感情ってときどき、“変な動き”をする。
優秀な後輩を見ると、
「優秀」
「頼もしい」
って思う。
一方、ポンコツな後輩を見ると、
「こいつ・・・、なんか可愛いな(笑)」
ってなったりする。
合理的に考えれば、こっちの負担を増やしてるだけやのに・・・。
うん、なんか不思議(笑)。
☆
☆「しゃーねぇな」が起動する
まず思いつくのが、
「保護欲」
みたいなもの?
人間は、未熟やったり、危なっかしかったりする存在を見ると、
「助けたらんと」
「教えてやらんと」
「ちゃんとサポートしてやらんと」
っていう気持ちが起こることがある。
たぶん子どもなんて、その究極。
一人じゃ何もできん。
危なっかしい。
すぐ失敗する。
手がかかる。
合理性だけで考えたら、
超リスキーで、高コストな生物。
でも、可愛い(笑)。
もちろん、後輩や部下と子どもは違うけど、
年下の未熟な人間を見たときにも、
似たような感情が少し、起動することもありそう。
「先輩、これどうするんでしたっけ?」
「昨日教えたやん」
「・・・すみません」
「しゃーねぇなぁ(笑)」
この、
「しゃーねぇな」
は、怒りと愛情の間にある不思議な言葉やんね(笑)。
☆
☆「こいつには俺が必要」が、ちょっと気持ちいい(笑)
ただ、
「弱い者を守りたい、純粋な愛情」
だけで終わらせると、なんか綺麗すぎる。
もうちょっと人間臭いものもありそう。
「先輩、分からないんで教えてください」
って言われる。
教える。
できるようになる。
「ありがとうございます!」
と言われる。
この流れ、
・・・ちょっと気持ちいい(笑)。
自分は教えられる。
助けられる。
役に立てる。
頼られてる。
そう、
「こいつ可愛いな」
っていう感情の中には、
「こいつの役に立っている俺」という心地よさ
が多少、いや、大いに混じってると思われる(笑)。
愛情って、必ずしも100%無私じゃないからね。
でもまあ、
それくらい人間臭い方が自然やし、むしろ健全やと思う(笑)。
☆
☆完璧な人には「入り口」がない?
それともう一つ。
「なんでもできる人」って、少なからずいるもの。
仕事も完璧。
気遣いも完璧。
判断も早い。
人に頼らなくても全部できる。
すごい。
尊敬する。
でも場合によっては、
こっちの出番がない(笑)。
逆に、
ちょっと抜けている。
苦手なことがある。
時々失敗する。
「助けてください」
と言ってくる。
そこには、
他人が入り込むための、
「隙」
みたいなものがある。
欠点は能力評価ではマイナス。
でも人間関係では、
その欠点が“親密さの入り口”になることがある。
「隙のある人はモテる」
なんて言われることがあるけど、
あれも少し似ているのかもしれんね。
完璧であることと、
人から愛着を持たれることは、
どうも同じじゃないらしい。
うん、おもしろい(笑)。
☆
☆ただし、ポンコツなら誰でも可愛いわけじゃない(笑)
とはいえ。
ここは重要。
例えば、同じミスをした二人がいる。
A。
「すみません! またやっちゃいました・・・。次は気をつけます」
B。
「いや、これ俺のせいじゃないっすよ」
・・・。
B、全然可愛ない(笑)。
つまり、
ポンコツだから可愛いわけじゃない。
おそらく、
素直。
一生懸命。
悪意がない。
教えてもらったら感謝できる。
失敗したら反省する。
少しずつでも直そうとする姿勢がある。
そしてなにより、
妙な邪気がない(笑)。
そういうものと未熟さがセットになったとき、
「しゃーねぇなぁ(笑)」
が発動するんかなと。
冒頭の上司が言った、
「ポンコツだけど、なんか純粋」
っていう言葉。
たぶん「可愛い」の正体は、
ポンコツであることより、
むしろ、こっちにあるんやと思う。
☆
☆社会人OSが、まだ入っていない(笑)
特に新卒なんかを見てると、
これもあるのかもしれん。
社会経験を積んでいくと、人間はいろんなことを覚える。
怒られにくい振る舞い方。
空気の読み方。
本音と建前の使い分け方。
責任のかわし方。
手の抜き方。
相手によって振る舞いを変える方法。
もちろん、社会で生きるには必要なものも多い。
そういう、
「社会人OS」
が少しずつインストールされていく(笑)。
でも若い新卒には、
まだそれが十分入ってない。
「分かりました!」
って言う。
けど、分かってない(笑)。
「できます!」
って言う。
でも、できない(笑)。
「すみません!」
って言う。
これが本当に申し訳なさそう(笑)。
この未完成さと裏表のなさが一緒になると、
年上から見ると、
庇護欲をそそる(笑)。
妙に可愛く映ることがあるんやろうね。
☆
☆「評価する相手」から「育てる相手」へ
そして、
上司の言ったもう一つの言葉。
「息子を見てるみたい」
これもユニーク(笑)。
会社なんやから、
本来は、部下や後輩は仕事上の“評価対象”。
仕事ができる。
できない。
覚えが早い。
遅い。
そういう目で見る。
でも、
「まだ若いしな」
「こいつなりに頑張ってるし」
「まあ、もう一回教えたるか(笑)」
なんて思い始めると、
少し関係性が変わる。
単なる、
「評価する相手」
から、
「育っていく・育てていく相手」
になる。
すると?
今できるかどうかだけじゃなくて、
これからどうなっていくかを見るようになる。
これが「息子みたい」っていう感覚に近いのかもしれんよね。
なんかちょっとハートウォーミング(笑)。
☆
☆昨日できなかったことが、今日できる
そうなると、
ポンコツやったことが、逆に効いてくる(笑)。
昨日まで、
「先輩すみません、これどうするんでしたっけ?」
って聞いてきた。
で、今日は?
一人でできた!
「お! できるようになったやん?」
ってなる。
本人も嬉しいやろけど、
教えていた側も、妙に嬉しい(笑)。
最初から全部できる人には、
この喜びはないよね。
できなかった。
教えた。
失敗した。
また教えた。
少しできた。
また失敗した(笑)。
そして、
いつの間にか一人でできるようになった。
そこには、
“小さな物語”
がある。
人間への愛着って、
その人の現在の能力だけじゃなくて、
一緒に過ごした時間とか、
その人が変わっていく過程から生まれるものでもあるんやろうと思う。
☆
☆でも、ずっとポンコツでいてほしい?
ここでちょっと変なことも考えてみる(笑)。
頼られる。
教える。
感謝される。
「先輩、助けてください」
って言われる。
悪い気はしない。
ところが、その後輩がどんどん成長する。
もう聞いてこない。
一人で判断する。
自分より仕事ができるようになったりする。
嬉しい。
もちろん嬉しい。
でも、
ほんのちょっと寂しい(笑)。
これって、おもしろくて、
「可愛い」っていう感情の中には、
相手の未熟さによって成立していた、
“「自分の役割」に対する愛着”
も混じっているからなのかもしれんよね。
親離れ。
後輩の独り立ち。
弟や妹の成長。
どこか似たところがある気もする。
☆
☆本当に可愛いなら、ポンコツを卒業させる
だから、
「お前はポンコツで可愛いなぁ(笑)」
って言いながらも、
いつまでも自分を頼らせておくのは、
ちょっと違うんやろうね。
教える。
任せる。
失敗させる。
また教える。
少しずつ手を離す。
で、最後には、
自分がいなくても大丈夫な人間にする。
可愛がることと、
依存させることは違うからね。
本当に相手の成長を願うなら、
いつか自分を必要としなくなるところまで送り出す。
そう考えると、
「育てる」って、
ちょっと寂しい行為でもありそう。
・・・。
なんかポンコツの話から、
ええ話になってきたな(笑)。
☆
☆完璧な人には尊敬が、ポンコツにはときどき愛が集まる
社会に出ると、
「できる人間にならねば!」
って思う。
まっつんスタイルも、今まさに思う(笑)。
仕事ができる。
気が利く。
人に迷惑をかけない。
一人で何でもできる。
もちろん、
できるに越したことはない。
わざとポンコツになる必要なんて、
一ミリもない(笑)。
でも人間関係って、
能力評価だけで動いているわけでもないんよね。
失敗する。
教えてもらう。
助けてもらう。
笑われる。
それでも素直に、
「ありがとうございます!」
って言う。
そんな不完全さが、
人との間に“何か”を作ることもある。
完璧な人には、
尊敬が集まる。
でも、
ポンコツには、ときどき愛が集まる(笑)。
人間はどうも、
完成度だけを見て、
他人を好きになってるわけじゃないらしいから。
いつか、
「先輩、これどうするんでしたっけ?」
って何度も聞いてきた後輩が、
一人で何でもできるようになる。
その姿を見て、
「成長したなぁ」
って思う。
嬉しい。
でも、ほんの少し、寂しい。
で、ある時ふと思い出す。
「いやぁ、あいつ最初はホンマにポンコツやったなぁ」
ってね(笑)☆


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