客は来ないのに、店主は来る 〜何屋をやっても潰れる“魔性のテナント”には何がある?〜


こないだ、

「コンビニって交差点に多いよね?」

っていう、どうでもいい疑問から、立地と成功について考えた(笑)。

で、その流れでもう一つ。

昔から気になってたことがあるんで書いとく。

☆

街を走ってると、たまにあるやん?

何を入っても潰れる場所(笑)。

ラーメン屋ができた。

潰れた。

次に居酒屋ができた。

潰れた。

唐揚げ屋ができた。

潰れた・・・。

しばらく空き店舗。

で、ある日通りかかると、

「おっ、またなんか入っとる」

「あそこ、しょっちゅう入れ替わるな」

みたいな?(笑)

☆

これ、路面店だけじゃないよね。

ショッピングモールとか、ビルのテナントにもある。

他の店はずっと営業してるのに、

なぜかそこだけコロコロ店が変わる(笑)。

「ここ前、何やったっけ?」

「あぁ、カフェ?」

「いや、その前は服屋?」

「その前はなんやった?」

って、もう誰も覚えてない(笑)。

一店舗くらいならまぁ分かる。

商売やから。

上手くいかんこともあるやろう。

でも、

一軒潰れる。

二軒潰れる。

三軒目も、四軒目も・・・。

いや、

そろそろ物件側も事情聴取したほうがよくね?

これ、絶対なんかあるやろ(笑)。

☆

まず不思議なのが、

「そんなに潰れる場所なのに、なんで次の人が入るん?」

ってこと(笑)。

誰が見ても最悪の立地なら、そもそも新しい店なんか入らんはず。

人通り少なめ。

微妙に見えにくい。

車で入れない。

家賃が激高。

周囲になんもない・・・。

そんな場所なら、

「よっしゃ! ここで店やろう!」

とは、なかなかならん(笑)。

でも、何度も店が入れ替わる場所って、

出店したくなる“何か”がある

んやと思うのよね。

☆

駅から近い。

大通り沿い。

人通りがある。

目立つ。

駐車場がある。

家賃が意外と安い。

前の店の設備が残ってる。

ていうか、やろうとしてる商売に需要がある。

側から見れば、

「悪くないやん」

って思える。

だからこそ、次々に新しい経営者が現れる。

でも、いざ営業してみると・・・、

なぜか客が来ない(笑)。

ここが、まっつんスタイル的な不思議ポイント。

☆

もしかしたら、

「人通りが多い」

ように見えて、実はみんな駅に向かって急いでるだけ?

「大通り沿い」

ではあるけど、車が速すぎて入りにくい?

「店は目立つ」

でも右折では入りにくい?

「駐車場はある」

でも絶妙に停めにくい?

「駅から近い」

でも、人の流れからほんの少し外れてる?

「昼間は人がいる」

でも、その業態が稼ぎたい夜になると人が消える?

「家賃」

“この場所にしては”安い。

でも、実際の売上から考えたら高い?・・・

一個一個は致命傷じゃない。

でも、

「なんか微妙」が“微妙に”積み重なってる(笑)。

☆

これ、商売する側から見るのと、客側から見るので、景色が違うんやろね。

経営者から見る。

「駅近!」

「大通り沿い!」

「居抜き!」

「この家賃!」

「いける!」

客から見る。

「入りにくい」

「ちょっと遠い」

「まぁ、別の店でええか・・・」

つまり、

出店者には魅力的なのに、客にはそこまで魅力的じゃない。

この“ズレ”。

だから、次々と経営者はやってくる。

でも、客は来ない。

なんというか、“魔性の物件”?

客は来ないのに、店主は来る(笑)。

これ、何度も潰れるテナントの正体の一つかもしれんと思うんやけど、どうやろ?(笑)

☆

さらに考察(?)を深めると、

飲食店なんかの場合、

「居抜き」

ってのも大きそう。

前のラーメン屋が潰れた。

でも、

厨房がある。

カウンターがある。

水回りもある。

排気設備もある。

テーブルも使える。

ゼロから店を作るより、圧倒的に安く始められる。

すると次の人が、

「これなら俺でもいけんちゃう?」

って思う。

しかも、前の店が潰れた理由について、

前の店は味が悪かった?

接客が悪かった?

資金繰りが下手やった?

「ふん、俺ならもっと上手くやれる!」

そう考える。

まぁ、実際そうかもしれん。

前の店主の問題やった可能性も、普通にある。

でも・・・、でもよ。

「そもそも、なんでこんな綺麗に設備が残った物件が空いてるん?」

って話(笑)。

それは、

どんな事情にせよ、

前の人がここで商売して、

撤退したから(笑)。

☆

これ、人間心理としてもおもしろい。

「前の人が失敗した」

っていう同じ事実を見ても、

ある人は、

「この場所、危ないんちゃう?」

って考える。

でも別の人は、

「ラッキーやん! チャンスやん!」

って考える。

前任者の失敗を、

“警告”と見るか、“自分ならできる”と見るか。

もちろん、後者の精神がなかったら、新しい商売なんか生まれへんからね。

「過去に失敗した人がおるなら、俺も絶対失敗する」

なんて言ってたら、何もできん。

だから、

「俺ならいける!」

は必要。

でも、この、

“俺ならいける”

って、勇気と過信の境目が、ものごっつ曖昧(笑)。

☆

ところが、よ。

ここでまた話がややこしくなる。

じゃあ、

「立地が悪いところでは商売するな」

なのか?

っていうと、

そうでもない(笑)。

世の中には、

「なんでこんなところに店作ったん?」

って場所で、めちゃくちゃ繁盛してる店もあるからね。

山の中にある蕎麦屋。

住宅街の奥にあるカフェ。

駅からそこそこ歩くラーメン屋。

細い路地の名店。

車じゃないと行けないレストラン。

「立地悪すぎやろ(笑)」

って場所なのに、

休日になると行列。

駐車場がいっぱい。

予約も取れない。

わざわざ遠くから人が来る。

・・・。

あれ?

立地関係ないん?(笑)

こういうの、けっこうあるある。

☆

あ、いや、もちろん関係あるんやろう。

でもここで、

「場所が客を連れてくる店」

と、

「店が客を場所まで連れてくる店」

があるんやと考えてみる。

駅前だから入る。

通勤途中だから寄る。

買い物のついでに食べる。

これは、

“場所の力”が客を連れてくるって要素が強い。

一方、

「あのラーメンを食べたい」

「あの景色のカフェへ行きたい」

「あの店でしか買えない」

「あの人の料理を食べたい」

ってなったら?

場所なんて関係ない。

いや、関係なくはないけど(笑)、

「立地の弱さ」より、“そこへ行く理由”の強さが上回る。

☆

これが、マーケティングなんかでもよく言われる、

「わざわざ行きたくなる」

ってやつなんやろうね。

近いから行くんじゃない。

便利だからでもない。

“そこへ行きたい”から行く。

むしろ山奥であること自体が、

「わざわざ行く体験」

になってる場合すらある。

不便が、欠点じゃなくなる。

「こんなところに名店が!」

って、それ自体がブランドになる。

前に記事にもした、『日本一たい焼き』とかね。

うん、おもしろい(笑)。

☆

でも、当然、

「ほな立地なんて無視して、山奥に店出したらええやん!」

とはならん。

こんなん言うまでも無い(笑)。

普通のラーメン屋が、

「味に自信あり!」

って山奥に店を作っても、

誰にも知られず、静かに閉店する可能性高め(笑)。

立地の弱さを突破するには、

それだけ強い、

商品。

ブランド。

口コミ。

発信。

体験。

物語。

評判。

何かしらの、

“わざわざ行く理由”

が必要になる。

つまり、

「立地が悪くても繁盛してる店」

は、

立地っていう変数を無効化したんじゃない。

“別の変数が、それを上回ってる”。

そう考えた方が、実態に近いんじゃないかね。

☆

じゃあ結局、

商売は立地なん?

中身なん?

マーケティングなん?

・・・うん、知らん。

全部ちゃう?(笑)

立地。

商品。

価格。

客層。

競合。

家賃。

接客。

ブランド。

口コミ。

SNS。

駐車場。

客単価。

回転率。

固定客。

あるいは流行。

偶然。

運。

そこにプラスして、

「そこまで行く理由」。

いろんな変数が絡み合って、

最終的に、

「この店は続く」

「この店は潰れる」

っていう結果が立ち表れる。

だから、

「立地が悪かったから潰れた」

だけでもないし、

「美味ければ場所なんて関係ない」

でもない。

世の中、そんなに単純じゃない。

『まっつんスタイル』のお約束的オチ(笑)。

☆

ただ、

ここで最初の話に戻る。

いろんな変数がある。

一個の原因で説明できない。

それはそう。

でも、

同じ場所で、何度も何度も同じ結果が起きてる

ってなると?

話はちょっと変わってくるんかなと。

☆

一軒潰れた。

店主が悪かった?

二軒潰れた。

たまたま?

三軒。

四軒。

五軒・・・。

いや、

やっぱ一回、物件側も取り調べたほうがいい(笑)。

だって、店は変わってる。

経営者も変わった。

商品も変わった。

店名も、スタッフも変わった。

なのに、

同じように潰れる。

ならば?

“ずっと変わってないもの”

を疑ってみる。

場所?

人の流れ?

家賃?

駐車場?

周辺環境?

建物そのもの?

そういう「共通の変数」に、何かあるんちゃうかと。

これって、かなり合理的な見方やと思う。

☆

そう、

「繰り返す」って、“構造”を疑うサイン

になりうるんやろね。

一回だけなら、偶然やったんかもしれん。

でも、似たようなことが何度も起こる。

てことは、

「今回たまたま」

だけじゃなくて、

「何か、同じ結果を生み出す構造が残ってない?」

って考える。

これ、

商売だけの話じゃない気もするよね。

☆

例えば仕事。

会社を変えた。

また人間関係で揉めた。

転職した。

また似たような人と揉めた。

もう一回転職した。

また・・・。

もちろん、

たまたま変な上司が続いただけって可能性は否定できん(笑)。

でも毎回なら、

「ひょっとして俺側にも、なんか共通する変数があるんか?」

って考えてみる価値はある(笑)。

☆

恋愛でもそう。

彼氏が変わった。

また同じ理由で別れた。

次の彼氏。

また同じ。

次も。

次も・・・。

「男運悪すぎ!」

そうなのかもしれん。

ホンマにそうかもしれん。

でも、

選ぶ相手の傾向。

距離の取り方。

コミュニケーション。

依存。

期待。

その男運を誰が作ってるのか。

自分自身にも、

毎回持ち込んでる“何か”があるのかもしれんって考えてみる価値はある。

どんな場合でも、

「全部あんたが悪い!」

なんて雑な話はないからね。

ただ、

「登場人物を全部入れ替えても同じ物語になるなら、変わってない脚本の方に原因を探してみる」

これはけっこう大事なことなんちゃうかなと。

☆

でこれ、逆もある。

これまたおもしろい(笑)。

どこへ行っても、

「自分がダメなんや・・・」

って思ってた人が、

環境を変えた途端、めちゃくちゃ上手くいく。

そんなパターン。

会社を変えた。

急に評価される。

住む場所を変えた。

なんか元気になった。

付き合う人を変えた。

自分らしくいられるようになった。

やとしたら、

その人自身がダメだったんじゃなくて、

“その人と、その場所の組み合わせ”

が悪かっただけっていうことかもしれん。

人間にもきっと、

「立地との相性」

みたいなものがあるんやと思う。

☆

同じ場所で何度も失敗するなら、

場所を疑う。

場所を変えても何度も同じ失敗をするなら、

自分を疑う。

でも、

どっちか一方を犯人と決めつけない。

自分。

相手。

環境。

タイミング。

仕組み。

いろんな変数を見る。

その中で、

「何が変わって、何が変わってない?」

って考える。

☆

前の記事では、

「世の中には法則がある。でも例外もある」

みたいなことを書いた。

今回考えてみると、

その“例外”にも、ちゃんと理由があるのかもしれんよね。

立地が悪いのに繁盛する。

「なんで?」

「店そのものが目的地になってる」

何をやっても潰れる。

「なんで?」

「共通して残ってる構造があるんかもしれん」

そう、

「例外やから分からん」

で終わらせず、

「何が違う?」

を見る。

逆に、

「また同じ結果やん」

ってなったら、

「何がずっと同じなんやろ?」

を見る。

この二つ。

人生においても、けっこう使える気がする。

☆

で、今回は、

ちょっとZENっぽくなる(笑)。

人間って、原因を一個に決めたがる。

「あの店は立地が悪かった」

「あの経営者が無能だった」

「あいつが悪かった」

「こいつが悪かった」

一個に決めると、分かった気になる。

スッキリする。

でも実際は、

そんなに簡単じゃない。

だから、

すぐ決めない。

ちょっと観る。

「何が起きてる?」

「何が繰り返されてる?」

「何が変わった?」

「何が変わってない?」

を問う。

そして、

「自分がまだ気づいてない変数はない?」

までを問う。

☆

やっぱこれも、人生そのもの。

成功法則を知る。

失敗から学ぶ。

構造を見る。

でも、

「こうすれば絶対!」

とまでは思わない。

なぜなら、世の中には、

山奥で大繁盛する蕎麦屋があるから(笑)。

逆に、

「俺は特別やから、法則とか関係ない!」

とも思わない。

なぜなら世の中には、

五店舗連続で潰れてるテナントもあるから(笑)。

法則は見る。

反復も見る。

でも、例外もおもろがる(笑)。

そのくらいでいい。

そんくらいでいいと思うのが、まっつんスタイル。

☆

しばらくして、

例の、

「何が入っても潰れるテナント」

の前を通る。

ずっと閉まってたシャッターが開いとる。

内装工事。

新しい看板。

出入りするスタッフ?

「おっ! 今度は?」

台湾料理?(笑)

いやぁ・・・。

そこ、

前のラーメン屋も、

その前の居酒屋も、

その前の・・・。

って、一瞬思う(笑)。

でも、

もしかしたら今回は、上手くいくかもしれん。

めちゃくちゃ美味いかもしれない。

店主がすごい人かもしれない。

口コミで人気になるかもしれない。

SNSでバズるかもしれない。

近所に新しいマンションができて、客層自体が変わってるかもしれない。

今までにはなかった、

“新しい変数”

が入ったかもしれない。

だったら当然、結果も変わるはず。

☆

世の中には、

何度やっても同じ結果になる“構造”がある。

でも、

その構造をひっくり返す“何か”もある。

だから、

「ここは呪われとる・・・」

で終わらせるのはもったいない。

もっとおもろがれる(笑)。

構造を見る。

変数を見る。

例外を見る。

そして、

「今回はどうなるんやろ?」

って眺める。

世の中、ホンマに摩訶不思議(笑)。

というわけで。

がんばれ、台湾料理店!(?)

今度こそ、

その魔性のテナントを成仏させてくれ(笑)☆


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