「嫁ブロック」
なる言葉があるらしい。
いや、なんとも身も蓋もない言葉(笑)。
例えば・・・、
夫、
「資格取ろうと思うねん」
妻、
「は?」
夫、
「転職したいんやけど」
妻、
「あかん」
夫、
「副業始めたいねん」
妻、
「そんな暇あるなら家のことして」
夫、
「独立しようと思う!」
妻、
「絶対やめて!」
・・・(苦笑)。
そう。
夫が何か新しいことを始めようとした時に、妻から反対される。
これを俗に、
「嫁ブロック」
と呼ぶらしい。
いやぁ、誰が言い出したんか知らんけど、おもしろい(笑)。
言葉だけ聞くと、
「夢を追いかけたい夫」
vs
「それを邪魔する理解のない妻」
みたいに見えなくもない。
さて、でも、ホンマにそうなんやろか?
今日はちょっと、この「嫁ブロック」について考えてみたい(笑)。
☆
まず、夫側から見てみる。
転職したい。
副業したい。
資格取りたい。
独立したい。
何か新しいことを始めたい。
そこにはたいてい、
「もっと稼げるようになる!」
「きっと今よりおもしろい仕事ができる!」
「絶対人生を変えてみせる!」
「俺にだってまだまだチャンスがある!」
っていう、
“未来の可能性”
があるもの。
だからワクワクする。
思い切ってやろうと思える。
でも、同じ話を聞いた妻からすると?
「収入が下がったら?」
「失敗したら?」
「借金したら?」
「忙しくなったら?」
「家事や育児は?」
「ローンは?」
「私の自由なお金は?」
「こっちにくる負担は?」
「今の生活、大丈夫なん?」
etc・・・。
夫は、
「夢」。
妻は、
「リスク」。
どうやら同じ出来事を見てるのに、見えてるものが全然違う(笑)。
☆
これってもしかすると、「男女の傾向」みたいなもんも多少はあるんかもしれんね。
ただ、
「男はこう!」
「女はこう!」
なんてステレオな話をしてもつまんない。
それでも、人類の長い歴史を考えれば、
外へ出る。
競争する。
獲得する。
リスクを取る。
そんな方向へ比較的傾きやすい「男性性」と、
今ある生活基盤を守る。
危険を避ける。
子どもを含めた家族単位で考える。
そんな方向へ比較的傾きやすい「女性性」。
そういう違いがあったとしても、不思議じゃない。
だとしたら、
夫、
「行ってくるで〜!」
妻、
「いや! 待て待て!」
は、ある意味かなり自然(笑)。
もちろんこれは、平均的な傾向としての話で、個人差の方が大きい場面もあるってのは前提ね。
ここではあくまで、“男女に平均的に見られうる傾向”くらいの話。
☆
たださっきも言った、それだけで「はい終了」ではおもんない。
やっぱどうにも説明がつかんことが残る。
だって仮に、
「生物の性質上、妻という生き物は、夫の挑戦を不安に思うものです」
だけが原因なら、
“どんな夫でも”、“どんな夫婦関係”でも、同じように嫁ブロックが発動するはずじゃね?
でも、たぶん違う。
例えば二人の男がおるとする。
一人は、
仕事はちゃんとする。
約束は守る。
金銭感覚もしっかりしてる。
思いつきで何か始めても、簡単には投げ出さない。
失敗したら、自分で後始末する。
トラブルが起きても、
「まぁ、なんとかするわ」
ってなもんで、なんやかんやホンマになんとかする(笑)。
で、もう一人。
仕事の愚痴ばっかり。
家のこともしない。
過去にも、
「俺、これやる!」
って始めて、そして全部三日坊主(笑)。
貯金もない。
計画性もない。
失敗すると、自分以外の何かのせい・・・。
そんな二人が同じように、
「俺、副業始めようと思うねん」
って言ったら?
妻の反応って、同じになる?
さぁ、なんとなく見えてきた(笑)。
☆
たぶんここなんよね。
嫁ブロックって、
妻の不安であると同時に、夫に対する“不信”でもある。
そりゃ全部がそうとは言わん。
理不尽に何でも反対する妻も、おるはおるやろう(笑)。
でも、
「嫁に夢を反対された!」
って場面だけを切り取ると、見えないものが確実にある。
その夫婦には、出会ってから交際期間まで含めて、その前に何年もの生活がある。
夫、
「新しいことしたいねん(俺を信じろ!)」
妻、
「なに?(過去データを参照しています・・・)」
三日坊主やった過去。
あのときも、結局失敗した。
金を使っただけ。
文句ばっかり言ってた。
最後は人のせい。
後始末は妻。
・・・。
検索完了。
信用度32%?
妻、
「無理無理」
嫁ブロック発動!(笑)。
☆
そして、おもしろいのがここ。
逆もある。
無茶もする。
失敗もする。
時々、
「それはいくらなんでも・・・」
ってことをやり出すこともある(笑)。
でも、
最後までやる。
失敗しても逃げない。
自分でケツを拭く。
家族に負担がかかったら、それも引き受ける。
そんな姿を何年も見ていたら、
妻の中に、
「まぁ、この人ならなんとかするか」
ができる。
これって夫婦における、ものごっつい財産。
金でもない。
肩書きでもない。
学歴でもない。
信用残高。
こういう夫婦関係があれば、少なくとも、“反射的な”嫁ブロックは発動しにくそう(笑)。
☆
で、この信用って、結婚した瞬間から作り始めるものじゃないんよねきっと。
出会ったときから、付き合ってるときから、すでに始まってる。
この事実、めっちゃデカい気がする。
交際中から、
仕事は仕事。
趣味もある。
一人の時間もある。
新しいことにも挑戦する。
彼女もしっかり大切にする。
かといって、彼女だけが人生のすべてじゃない。
そして、自分が始めたことの責任は自分で取る。
最初から、
「俺って、こういう人間です」
を見せてる。
見せ続けてる。
そんな男なら、結婚してから何か始めても、
妻、
「はいはい、今度はなに?(苦笑)」
「まぁやったらいいんちゃう」
で済むかもしれんよね。
☆
ところが。
付き合ってる時は、
「君がすべて♡」
休日は全部彼女。
なんでも彼女に合わせる。
何をするにも相談。
彼女が嫌がったらやめる。
それが結婚した途端、
「俺は俺の人生を生きる!」
妻、
「お前誰やねん?」
「そんな奴ちゃうやろ?」
そう、妻からしたらそうなるやんね。
「契約内容変わっとるがな」
って(笑)。
これは、
「最初に女を教育しとけ!」
みたいな話じゃないからね。
上下関係でも主従関係でもない。
そうじゃなくて、
最初から、自分という人間をちゃんと見せてきたか。
ここなんやと思う。
ここも、嫁ブロックの発動条件(笑)。
☆
でこれ、結婚してからも同じ。
信用って、一回作ったら永久保証じゃないからさ。
毎日の生活で、
積み立てる。
引き出す。
また積み立てる。
夫婦って、たぶんこれをずっとやってる。
だから、新しいことを始めようとして、妻から、
「あかん!」
って言われたとき。
夫は腹が立つかもしれん(笑)。
「なんで分かってくれへんねん!」
「俺の人生やろ!」
「嫁なら応援してくれや!」
って。
まぁ分かる。
でもここで一回、
「こいつ(妻)は、なんで反対すんの?」
「何がそんなに不安なんやろ?」
「俺、なんかした?」
ってことを、
落ち着いて、
冷静に、
本気で考えてみる。
もしかすると、
副業の内容が問題なんじゃない。
転職先が問題なんでもない。
「あんた、ホンマにちゃんとできんの?」
が問題なんかもしれんから。
☆
でも、世の夫は浅はか(笑)。
とりあえず、どうするかは考える。
で、
「この冷戦はまずい」
「よし! 説得しよう!」
ってなる(笑)。
市場規模。
将来性。
資格取得後の平均年収。
副業の収益予測。
転職後のキャリアプラン。
パワポ30枚(笑)。
夫、
「以上の理由から、この挑戦には十分な合理性が――」
妻、
「いや、そういうことじゃないねん」
(苦笑)。
だって妻が聞きたいのは、
事業計画だけじゃない。
「で、あなたホンマに大丈夫なん?」
「私の不安はそういうとこじゃない」
もっと言うと、
「ていうか、そういう私の気持ちを理解できひんことがむかつく」
が妻の心情やから。
☆
じゃあ嫁ブロック発動に対して、夫はどうするべきか?
まっつんスタイルが思うに、
「理屈で説得するより、物理的に見せるしかない」
これちゃうかな。
夫、
「ちゃんと家のこともするから!」
じゃない。
実際にする(笑)。
「仕事には影響は出さへん!」
じゃない。
実際に影響させない。
「君との時間も大切にする!」
じゃない。
実際に大切にする。
で、その上で新しいこともやる。
信用残高がない以上、たぶんこれしかない(笑)。
☆
副業を始めた。
仕事も行く。
家のこともする。
妻との時間も取る。
そして夜、副業。
眠い。
しんどい。
でも、やる。
最初は、意地でも全部こなす(笑)。
しかも、
「俺はこんなに頑張ってるんやぞ!(ドヤ?)」
じゃない。
それを言ったら、また妻に心理的コストを払わせることになる。
可能な限り、平然と、やる(笑)。
妻、
「大丈夫なん?」
夫、
「ん? 大丈夫大丈夫(笑)」
くらい。
で、淡々と続ける。
☆
すると、
「どうせ続かん」
やった妻の予測が、
「あら?・・・、まだやってるやん」
になる。
さらに、
「・・・意外と仕事にも影響出てないな」
になる。
「・・・家のことも普通にやっとるな」
になる。
そのうち、
「ふ〜ん、そうなんや」
「そういうことなら、まぁ好きにしたら?」
になる、かもしれん。
で、いつしか、
「まぁ、あんたなら大丈夫か」
になる、かもしれん(笑)。
これ、理屈で説得したんじゃない。
妻の中にある、
“夫という人間に対する予測(不信)”
を書き換えたんよね。
言葉じゃなく、行動と実績で。
☆
ただし。
ここで、
「男たるもの、仕事も、家事育児も、妻の相手も、新しいチャレンジも、全部一人で背負え!」
って話にすると、それはそれで地獄(笑)。
そんな超人生活を何年も続けろって、さすがに無理ゲー。
大事なのは、
自分が始めた挑戦の初期コストを、当然のように家族へ押しつけないこと。
ここやと思う。
ある程度軌道に乗ったら、
「ここは助けてほしい」
「この時間だけは集中させて」
「これは二人で考えたい」
って話せばいい。
頼ること自体は悪くない。
夫婦なんやから。
でも、
「俺は夢を追う!」
「だからお前が家のこと全部よろしく!」
では、
そりゃ、
「いや、それはおかしいやろ?」
になる(笑)。
自分の自由によって発生したコストを、まず自分で引き受ける。
これって、かなり大事な姿勢なんちゃうかなと、まっつんスタイルは思うね。
☆
と、ここまで書くと、
「なるほど! 嫁ブロックされるのは夫の信用不足なんやね!?」
ってなりそうやけど、それだけとも違う(笑)。
妻側にも当然、考えることはある。
妻が不安なのはいい。
反対意見を言うのもいい。
生活への影響を考えるのも当然。
でも、
「私は不安です」
と、
「だから、あなたはやってはいけません」
は、同じじゃない。
夫にも人生がある。
妻にも人生がある。
結婚したからって、
相手の人生の所有権を取得したわけじゃないからね(笑)。
☆
これは逆でも同じ。
妻が、
「仕事を始めたい」
「学校へ行きたい」
「一人で旅行したい」
「新しいことをやってみたい」
と言った時、
夫が、
「俺が不安だからダメ」
で全部止めていいわけでもない。
相手の行動によって、自分の生活に大きな影響が出るなら、もちろん話し合う必要はある。
でも最後の最後には、
相手の人生を、相手に返しておく。
これも夫婦には必要なんやと思う。
ここは、常に「中道」を目指すまっつんスタイル(笑)。
一応フェアに言っとく。
☆
そう考えると、もしかしたら、
「嫁ブロックをどう突破するか?」
って問い自体、ちょっと本質じゃないんかもしれんよね。
妻を論破する。
説得する。
押し切る。
無視する。
そんな話じゃない。
さっき書いた、
「実績で証明する」
も、たぶん最適解じゃない。
あくまで弥縫策。
いちばん強い方法はきっと、
“嫁ブロックされない男”でいること。
これ(笑)。
☆
日々、
言ったことをやる。
約束は守る。
仕事もする。
家庭も大切にする。
失敗しても逃げない。
新しいことを始めたら、できる限り自分でコストを引き受ける。
そして、
「なんやかんや、この人は大丈夫」
を積み立てていく。
そうすると、自由が少しずつ広がっていく。
なによりその方が、夫婦関係が健全で気持ちいい(笑)。
しかもこれ、夫婦だけの話じゃないよね。
会社でも、
友人関係でも、
親兄弟でも、
たぶん同じ。
信用のある人には、
「まぁ、あいつに任せとけばええか」
ってなる。
信用のない人には、
「ちょっと待て!」
ってなる。
考えてみたら当たり前(笑)。
☆
つまり、
人間関係の中での自由って、信用によって広がる
ってことなんかもしれん。
「俺の人生なんやから好きにさせろや!」
だけじゃなくて、
自分の自由によって生まれた結果を、できるだけ自分で引き受ける。
失敗したら直す。
迷惑をかけたら謝る。
助けてもらったら感謝する。
そういう姿を積み重ねるから、周囲も、
「まぁ、好きにやれば(笑)」
って手を離せる。
一見、責任って自由を縛るものに見える。
でも実際は逆なんかもしれん。
責任を引き受けられる人間ほど、自由になれる。
なんか「嫁ブロック」ってネタから、えらいとこまで来たな(笑)。
☆
まっつんスタイルが思う理想は、たぶんこんな感じ。
夫、
「俺、ちょっと新しいこと始めようと思うねん」
妻、
「今度は何やねん?(笑)」
夫、
「まだナイショ(笑)」
妻、
「また変なことするんちゃうやろな」
夫、
「まぁ見といて(笑)」
妻、
「・・・しゃーないな。あんたならなんとかするやろ」
ってこれ。
こんな夫婦関係、めっちゃ良くない(笑)。
☆
夫は自由に生きる。
でも、妻を粗末にはしない。
妻は心配もするし、意見も言う。
でも最後には、
「この人の人生は、この人のもの」
って手を離せる。
夫も、妻に対して同じスタンス。
大切にする。
でも、所有しない。
その間にあるのが、たぶん“信用”。
☆
「嫁ブロック」。
どうも、
「夢を追いたい夫を、妻が邪魔する話」
になりがち。
でも考えてみると、そんな単純でもない。
妻には妻の不安がある。
夫には夫の人生がある。
そして、その間には、二人がこれまで積み重ねてきた信用がある。
だからもし、
「嫁に反対された!」
ってとき。
妻が理不尽な可能性も、あるはある(笑)。
でも一回くらい、
「なんで、こんなに信用されてないんやろ?」
って考えてみるといい。
逆に妻も、
「私は心配してるだけなんか? それとも、この人の人生を自分の安心のために縛ろうとしてるんか?」
って考えてみるとかね。
☆
嫁ブロックを突破する必殺技?
説得術?
心理テクニック?
いや、たぶんそういうことじゃない(笑)。
でも、
「〇〇くんなら大丈夫」
これを好きな女の中に作れた男は、めっちゃ強い(笑)。
そして、結婚して何年経っても、その信用を淡々と積み立て続ける。
好きなこともやる。
妻も大切にする。
失敗もする。
でも逃げない。
たまには無茶もする。
でも最後は、なんとかする。
そういう男でいられたら。
妻から、
「またなんか始めた(笑)」
と呆れられながらも、
最後には、
「まぁ、やったらええんちゃう?」
って言ってもらえる。
そんな夫婦って、なんか格好いい。
嫁ブロックされない方法。
もしかするとそれは、
嫁を説得することじゃなくて、
“嫁が安心してブロックを外せる男”でいること
なのかもしれんね☆


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